12/22WED
PEOPLE
「学生」×「ITパーソン」
いま、どんな働き方をしてるの?
を聞いてみた。
これから就活・入社を控える学生とIT企業で働くITパーソンによる座談会を開催。
“IT業界はどんな働き方ができるのか“ITに関わる先輩方はどんな未来を描いているのか”…など、コロナ禍の今、多くの学生が聞きたい・知りたいことを伺ったのは、仙台・東北で学ぶ文系大学生3名!
普段は、仙台・宮城のあらゆる情報を学生目線で発信する『COLORweb』学生編集部として活動しているメンバーです。
先輩方の進路選択のお話から、これまで触れたことのなかったITパーソンの日常、業界の仕事内容、将来のキャリア像まで。貴重なお話をたっぷりとお聞かせいただきました。
(左から)
法㚑崎みゆ(ほうりょうざき・みゆ)さん/宮城学院女子大学3年
田島菜帆(たじま・なほ)さん/山形大学3年
井上颯(いのうえ・はやて)さん/東北大学4年
新卒入社5年目・エンジニア
新卒入社2年目・プログラマー、フロントエンジニア
働きやすさ、暮らしやすさ。
仙台はITパーソンが魅力を感じる都市
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法㚑崎さん:今勤めている企業で働くことになったきっかけと、仙台で働いて良かったと感じている点について教えて下さい。
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三宅さん:私は東北福祉大の情報系の学科でプログラミングなどを学びましたが、特にWEBに関する授業が楽しいと感じていました。
就活では、ゼミの先輩が働いていたことでナナイロの存在を知りエントリー。会社の雰囲気がとても良く、在宅ワークなどの働き方や職種を入社後に選択できる点にも惹かれ、迷いなく入社できました。
仙台で働いていると、同僚やクライアントとの交流の中で、地元の魅力を再発見できることが魅力的だと感じています。 -
髙橋さん:私は仙台高等専門学校で機械・工業について学んでいましたが、研究の中で業務効率化のプログラムをつくる機会があり、その時感じた達成感がITの仕事を志すきっかけになりました。
若いうちに経験を積める企業、ものづくりに力を入れている企業を求めて就活。コー・ワークスはいずれの条件も整っていました。
仙台は気候が安定していたり、交通の便が良かったりと働きやすさ、暮らしやすさが抜群ですよね! 現在は自分の地元福島に暮らしてリモートで仕事をしていますが、仙台に戻ろうかな…と考え中です。
チームや個人が主体となって
より良い働き方を追求する環境
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田島さん:コロナ禍でリモートワークが増えたと思うのですが、メリット、デメリットはありますか。
また、IT業界は忙しいというイメージがあるので、残業や休暇、女性の活躍などについても教えて頂きたいです。 -
髙橋さん:残業はほぼゼロですよ! 働き方改革によって個々の裁量が重んじられる環境づくりが進んでいて、自分はリモート8割。
移住先でやりたいことや趣味と両立しながら働く人もいます。
コロナ禍でクライアントもリモート化が進み、むしろ商談が増えたという状況です。
実物を見て頂きたい、空気感を確認したいという時は実際に足を運ぶこともありますが、商談も9割がリモートになっています。 -
三宅さん:ナナイロは事業部ごとの裁量権が尊重されていて、私が所属する部署は100%リモートですが、お客様のECサイト制作を担当する自分としては、現場の雰囲気を確認したいと感じることはありますね。
でも、迷ったり困ったりした時は気軽に先輩や上司に相談できる環境が整っているので、安心して仕事ができています。
そのほかでいうと、始業前まで家事ができるのがメリット、運動不足になりがちなことがデメリットかなという感じです。
男女の産休やバースデー休暇など、スタンダード+αの制度も整っているので、女性も活躍しやすい環境ですよ。
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髙橋さん:弊社は総務省が推進する「テレワークデイズ」に参画していて、テレワーク導入の補助も受けられます。
勤務中の集中力向上のために仮眠を取れる、お昼寝推奨制度もありますよ。
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全員:え~!すごい!
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田島さん:ユニークですね! とても自由な感じなのが魅力的です。
IT業界の仕事内容は幅広い。
特に必要なのは思いを汲み取る力
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井上さん:ITのお仕事は長時間パソコンに向かってプログラミングや制作を行うイメージがありますが、実際はどうなのでしょうか。
また、仕事をするうえで大事にしていることも教えて下さい。
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髙橋さん:私はエンジニアですが、営業もします。
東北は第一次産業が盛んなので農業や漁業などといった地域ならではの課題解決に関する依頼も多く、本当に幅広い業種の方々とお仕事をさせて頂いています。
例えば、野生動物による農作物被害を減らすために開発した「鳥獣害対策デバイス」では、構想から商品化まですべての過程に関わりました。イノシシが暴れる映像をみせて頂いた時は衝撃的でしたね。
私たちの仕事はお客様の仕事をよりよくするためのプログラムを作り、課題解決の支援をすること。お客様に寄り添い、何を課題と思っているのかについて汲み取ることを大事しています。 -
三宅さん:私も思いを汲み取ることはとても大事だと感じています。お客様と直接やり取りさせていただく機会も多いので、基本的なコミュニケーション能力も重要です。
また、ここにいる学生の皆さんのような文系の方々は日本語を咀嚼して文章を読み解き、まとめる力があるので、プログラムの設計などで力を発揮できる方が多いんです。
実際に弊社では、文系出身の社員も多く活躍しています。働きながら自分の適性を見つけていくことも大切にしたいと思っています。
東北に根差し、東北全体に働きかける。
仙台の可能性は無限大
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井上さん:来春卒業の自分は、仙台で働くことが決まっています。
仙台という土地で働く魅力や描けるキャリアはどんなものだと考えているかをお聞かせ下さい。 -
三宅さん:ナナイロではクラフトショップの運営もしていますが、伝統文化とのコラボは可能性が広がりそうです。
東北だからこそできる、東北に根差した仕事を幅広く仙台から発信していくことを目指したいです。
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髙橋さん:東北全体に発信する拠点でもある仙台ですが、人材がまだまだ足りないと感じています。
自分としては教育に力を入れて、ITエンジニアを育成していきたいと考えています。大企業の東北進出も増えていますし、IT人材はフリーランスとして働くにも適しています。
また、第一次産業とのかかわりがあるのも仙台のIT業界ならではだといえます。
仙台にはIT企業が200~300社ほど集積しているので、自社だけでなく複数の会社とも今後協業できるようにマルチに働きかけを行い、横のつながりをより強めることで、今後も地域の社会課題に向き合い、ITを活用した地域貢献を果たしていきたいです。
仙台からIT業界の多様な可能性を未来に繋げ、さらに盛り上げていきたいですね。
髙橋さん、三宅さんの熱い思いが伝わり、ITのお仕事は多様な可能性があることが分かりました。また、仙台は東北各地を繋ぐ役割を担っていて、全国に誇れる都市であるとも感じられました。
第一次産業など、私たちの身近な問題にも取り組んでいるIT業界の仕事。私たちのような文系の学生でも活躍できることが知れて、世界が広がりました。ぜひこれからも注目していきたいです。
PROFILE
仙台・宮城の若者にフィーチャーしたWebマガジン。「仙台・宮城ライフをカラフルに!」をテーマに掲げ、独自の目線で気になることを調査したり、 ストリートスナップやミュージシャンへのインタビュー、 カフェ取材、 企業とのタイアップなど、幅広い活動を展開中。
三宅晴子(みやけ・はるこ)
ECソリューション事業部 プログラマー、フロントエンジニア。 「株式会社ナナイロ」はITによる顧客のビジネスや社会への貢献を重視し、ソフトウェア開発、ウェブサイト制作、デザイン、コンサルティングなど、「IT×Creative」を提供する企業。 新卒でECソリューション事業部の制作部門に携わり2年。東北を中心に全国各地、多様な業種のECサイト制作を手掛けている。
髙橋亮介(たかはし・りょうすけ)
CO-Step事業部リーダー プロダクト 事業部 エンジニア。 「ITで問題解決」をテーマにITを軸とし、ITコーディネート、ソフトウェア・ハードウェア開発、事業プランニング、情報デザインなど、“ひとのちから”で様々なモノ・コトづくりをする「株式会社コー・ワークス」に新卒として入社し5年目。 企画、設計、開発から販売まで、幅広い業務に携わる傍ら、IT人材育成にも力を注いでいる。
株式会社ユーメディア
Photo:齋藤太一
Words:扇かおり
※撮影時はマスクを外していただきました。