12/23WED
LAB
仙台学生向けメディア「BGM」から見た、
ITと文系学生の素敵な関係性
スマートフォンをはじめ、多くのITがあふれている現代社会。いまや 、ITなしでは生活できないほど身近なものになりました。
しかし、就職活動となると話は別です。とくに文系の学生にとっては、“IT系”というだけで敬遠されてしまうこともあるように感じます。でもじつは、「IT=理系」は遠い昔の話。いまの世の中にはITに関するさまざまな職種があり、文系の学生にもIT系の仕事は身近な存在です。
この記事では、河北アド・センターが運営するWebメディア「BGM」にアプローチ。仙台の学生の就職事情やITをどうとらえているのか。そして、学生向けのメディアならではの見えている景色をお聞きするとともに、BGMの学生ライターの初取材に密着しました。
BGMってどんなメディア?
「BGM」は河北アド・センターが運営する、学生・新社会人向けのウェブマガジンです。BGMのご担当者様にお話をお聞きしました。
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SENDAI INC.:さっそくですが、 BGMさんの特徴について教えてください。
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BGM:BGMは宮城県の「ひと・もの・こと」を取材し、記事にしているウェブマガジンです。喫茶店で流れるBGMのように、気になったら耳を傾けていただき、仙台・宮城に興味を抱くひとを増やしたい、という思いで“BGM”と名付けました。
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SENDAI INC.:どうして学生や新社会人をターゲットにしたんでしょうか。
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BGM:宮城県内の大学や専門学校に進学しても、宮城で就職するひとは半数にも満たないといわれています。宮城県内の魅力ある企業や取り組みを伝えることで、「宮城を想う気持ち」を養い、「就職」「転職」「進学」「引っ越し」など、人生の分岐点で宮城を思い出してほしいと思ったからです。
ITが普及し、都会との距離が近づいた!?
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SENDAI INC.:「BGM」をはじめとしたWebメディアもITのひとつですが、BGMさんはITをどのようにとらえていますか。
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BGM:難しい質問ですね。ひと言でいうと情報、世界とつながるツールだと考えています。学生さんにとってもITやテクノロジーはここ数年でかなり身近になってきていて、それには写真・動画SNSの普及やコロナ禍でのオンライン授業が背景にあると感じています。
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SENDAI INC.:BGMさんから見て、仙台に住む学生は何に興味を持っているとお考えですか。
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BGM:学生さんによってさまざまなのでひとくくりにはできないように感じます。ただ、SNSやデジタル機器の普及により興味関心も多岐にわたっていると思います。学生さんによってさまざまなのでひとくくりにはできませんよね。
昔ほど今の学生さんは都会との情報格差といった「距離」を感じていないように思います。 -
SENDAI INC.:最後に、仙台の学生の就職事情について教えてください。
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BGM:東日本大震災の影響なのか、必ずしも都会思考ではなく「地元に貢献したい」と強く思う学生さんが思いのほか多いように感じます。
なかには「起業をしたい」と考える学生さんもおり、ITやデジタルツールの普及により、ひととのつながり方や自らの価値を高める手段を熟知している学生さんも少なくないように思います。
一方で、コロナ禍でインターンや就職活動が思うようにできないといった声もありますので、BGMではそういった学生さんのサポートとなるよう、学生さんと企業をつなげる活動に力を入れていきたいです。
ここからは、BGMの学生ライター・高村拓弥(たかむら・たくや)さんの取材に密着。その前にまずは、大学3年生の高村さんがBGMのライターとして参加するようになったきっかけから聞いてみました。
大学での経験を活かして報道系を志望
東北芸術工科大学の芸術学部・歴史遺産学科に所属する高村さん。民俗学の授業で聞き取り調査をすることもあり、この経験が活きると思い報道系を志望したそうです。
大学3年の8月には報道系の会社に、現在は出版系の事業などを展開するNPO法人のインターンに参加しているものの、取材をするのはこの日が人生ではじめて。はたしてうまくいくのでしょうか。
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SENDAI INC.:まずは、BGMさんのライターとして参加するようになったきっかけから教えてください。
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高村さん:学校の先輩であり、フットサル仲間でもある方が河北アド・センターに勤めていて。
その方に、報道系の会社でインターンをしていたことや、河北新報でインターンとして働きたかったことをぼそっとつぶやいたら「BGMのライター、やってみない?」とご紹介していただきました。
どこにきっかけが落ちているかなんて分からないこの時代。口にすれば願いが叶う──それを具現化した高村さんの取材に、レッツ密着です!
取材場所は紫山にオープンしたカフェ「PANORA」
この日の取材先は、泉区紫山にある「PANORA kitchen of the seasons」。2020年8月にオープンしたばかりのおしゃれなカフェで、オープン当初は行列ができるほどの反響だったそうです。
たくさんの緑に囲まれたここPANORAには、地元を中心に、仙台市内外からさまざまな方が訪れます。
どきどきの初取材がスタート
高村さんのこの日の取材相手は、PANORAを運営するボーダーアクト株式会社の中澤大祐(なかざわ・だいすけ)さん。優しくて柔らかい雰囲気の方で、高村さんもひと安心といったところでしょうか。
中澤さんに、PANORAの特徴やメニューのこだわりなどを根掘り葉掘り聞いていきます。
最初は緊張していた高村さんでしたが、時間が経つにつれてほぐれてきたようです。取材の途中には、PANORAで導入している事前決済アプリ「O:der(オーダー)」を使って、ドリンクとケーキを注文していました。
取材を終えた感想は?
取材スタートからおよそ1時間半。取材を終えた高村さんにインタビューしてみました。
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SENDAI INC.:はじめての取材はどうでしたか。
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高村さん:取材前は高をくくっていました。授業でよくやってることだからできるだろうって。でも、取材がはじまったらすごく緊張してしまって、空回りしちゃいました。
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SENDAI INC.:途中からは笑顔も見られましたね。
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高村さん:はい。話をするにつれて中澤さんの素性を知れて、出身地が同じだったり、僕と同じくバイクに乗ってたり。共通点があることが分かって、少しずつ緊張がほぐれました。
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SENDAI INC.:PANORAについてはちゃんと聞けましたか。
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高村さん:そうですね……。どうしても話がそれてしまって、軌道修正するのが難しかったですが聞きたいことはお聞きできました!
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SENDAI INC.:今日の取材に点数をつけるとしたら何点ですか。
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高村さん:うーん。前半は緊張していたこともあって25点。後半は取材らしくなってきたので60点くらいですかね。
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SENDAI INC.:次の取材では、どう改善していきたいですか。
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高村さん:まだ咀嚼できてないんですが、次の取材では本題に入る前に、まずは取材相手の年齢や出身地などを聞きたいですね。それを踏まえてその後の話につなげられたら、もう少しうまくいくかなって思いました。
繰り返しになりますが、「BGM」などのWebメディアの仕事もIT系です。もちろんそれに関わるライターも、大きなくくりではIT系の職種といえます。
世の中にはたくさんのITが溢れていますので、自分で可能性を狭めずにもう少し広い視点で眺めてみると、就職活動の幅が広がるかもしれませんね。
PROFILE
学生と新社会人におくるウェブマガジン×ニュースペーパー[ビージーエム] ベースボールと牛タンの宮城から気になるひと・もの・ことを紹介します。 日常を邪魔しない。だけど、気になると耳を傾けてしまう。 喫茶店で流れる、古いような、新しいような、そんなbgmのようなウェブマガジン。
PANORA kitchen of the seasons
Photo:はま田あつ美
Words:幸谷亮