04/27FRI
LAB
自動運転×空き家で、
街全体が趣味を育てる学校に。
という未来を妄想。
仙台未来妄想ラボは、日本の未来の課題に対し、仙台ならではの視点で解決策を妄想しているラボです。
今回の「仙台未来妄想ラボ」は、「マクロミル仙台オフィス」さんのパワーをお借りして、仙台に暮らす人の声をデータ化。
そのデータをもとに、2030年には全体の3分の1にもなると言われる空き家の活用法を妄想しました!
妄想第1話『空き家でつながる、趣味のまち』
土曜日は趣味の日!お昼ごはんを食べたら、アプリからボタン1つでロボットタクシーが家の前にお迎えに。まずは、使わなくなった地域の公民館でおばあちゃんたちがこどもに昔のあそびを教えてくれる『子もり部』に娘をあずけて、元は貸しオフィスだった住宅街のビルの一部屋、『IoT部』へ。今日はみんな、朝起こしてくれるマシンを試作中みたい。電子工作って難しいと思ってたけど、みんなでやると、毎日してる料理みたいに自然に手が動くようになってきた。ダンボールやガムテープと、50円くらいで買えちゃうセンサーを組み合わせ、とりあえずつくってみる。
ひと段落したらまたロボットタクシーを呼んで、今度は少し港のほうの古民家『漁師部』へ。今日は、漁師さんの奥さまたちが持ち寄ったお魚を、みんなでさばいてなめろうをつくる。ちょっと洋風な味付けにしてみたりして、いろいろ実験。
夕飯のお土産に、タッパーに入れたなめろうを持ったら、娘をお迎え。今日は張子づくりを教えてもらったみたいで、手には張子のお雛様。帰ったら飾ろうね。
みんなが趣味を持っている街は、空き家に集まるいろんな人とつながれて、毎日が豊かになる街。
空き家を活動拠点にして、趣味のコミュニティが育てば、ジャズに続く新しい文化が生まれ、ジャズフェスのような新しいイベントが生まれるかもしれませんね!より豊かな仙台の未来がつくれそうです。
ここからは、今回の仙台に暮らす人々の声を調査を担当してくださったマクロミルの若手スタッフで仙台市出身の武田 彩華(たけだ・あやか)さんと、仙台未来妄想ラボの研究員が、妄想アイデアが生まれた背景を解説していきます!
今、仙台に住んでいる人たちが困っていることは何だろう?
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ラボ:空き家問題を解決するために、仙台の人たちにどんなニーズがあるのか知りたいです!
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武田:では、困っていることを聞いてみましょう!
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武田: TOP3は「無料駐車場」「公共交通機関の利便性」「デートスポット」。4位、5位の「通勤・通学の利便性」「外食する場所」に比べても、1割近く差がついています。
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ラボ:大きく分類すると・・・「交通手段」と「遊びにいける場所」ですかね。
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武田:そうですね!
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ラボ:なるほど。実は、武田さんのお話をお聴きしていて思い出したのですが、郊外地域の「交通手段」については、2030年には大きな変化が起きている可能性があるんですよ。
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武田:どんな変化ですか?
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ラボ:内閣官房IT総合戦略室が2017年に発表した
「官民ITS構想・ロードマップ2017」によれば、政府では現在、2025年までに「全国各地域でのSAEレベル4※の無人自動運転移動サービスの実現」を予定し、官民で連携した活動を行っています。2030年には「ロボットタクシー」で快適に中心街と郊外を行き来する未来がやってきている可能性は大いにあります!
※SAEレベル4……高速道路での完全自動運転を含む技術
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武田:すごい!そうなると、「郊外=不便」という発想自体が、過去のものになるかもしれませんね。
みんな何して遊んでる?
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ラボ:じゃあ、みんな休日とか何して過ごしてるんでしょう?
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武田:休日の過ごし方を聞いてみました。「ショッピング」が飛びぬけて高いですね!特私の肌感ではありますが、首都圏在住の方々を調査した場合に比べ、ショッピングの比率は高い印象を持ちました。
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ラボ:仙台の中心部は駅ビルやアーケードも充実していて、街歩きしながらショッピングを楽しめる印象があります!逆に、郊外にショッピング以外のアクティビティがつくれると、街全体として、盛り上がりがつくれそうですね!
あったらいいなと思うのは?
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武田:スポッチャ(株式会社ラウンドワン)」などの総合遊技場が最も多く挙げられました。これは、特に学生からの意見が多く、私も、休日にみんなで遊びにいける場所がもっといろいろあるといいなと感じるのでぜひほしいです!
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ラボ:この質問では、武田さんが「絶対これ皆さん求めてますよ!」と追加してくださった「総合遊技場」が本当に1位になりました。さすが、仙台のニーズを把握している!
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武田:的中しました(笑)。同じく、「大型ライブ会場」も学生からは多く挙がっており、日常の中でふらっとというよりは、イベント的にがっつり楽しめる場を求めているようです。
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ラボ:それと「ショッピングスポット」はこの質問でも上位ですね。根強い!
どうする?仙台の未来
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ラボ:調査の結果から、空き家問題の解決のポイントとなりそうなのはどんなことでしょうか?
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武田:あくまで私見ですが、これらのアンケート結果から想像すると、困っていることであがっていた「交通手段」と「遊びにいける場所」の2つの要素をお互いに連携させることが必要だと思います!
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ラボ:それを、「自動運転」と「空き家」の連携で叶えられるといいですね!空き家の最もシンプルな解決手段は「誰かに住んでもらうこと」ですが、日本では、これから人口減少が進むので、「住んでもらう」というアプローチだけでは空き家は増えてしまう一方なんです。空き家を、交通手段とセットで、友人や知人と趣味を楽しむ「遊びにいける場所」として活用できるといいですね。
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武田:いいですね!さらに働く場所づくりにもつなげていけると、長く暮らしていくための場所としての“仙台”の魅力がもっとアップしていくんじゃないかな?とも思いました!
データは、集め方と読み解き方でいろいろなヒントが見えてくるんですね。仙台をよく知るマクロミルさんが設計するリサーチだからこそ、データから得られる気づきが多くありました!仙台未来妄想ラボでは、今後も仙台に暮らす人々の声をもとに、未来を妄想していきます!
調査方法:インターネットリサーチ
調査地域:仙台市
調査対象:マクロミルモニタ 15才〜39歳の学生・社会人
有効回答数:206
実施時期:2018年2月
PROFILE
2017年4月㈱マクロミル新卒入社。仙台オフィス リサーチディレクション部所属。マクロミル仙台オフィスは、オンラインリサーチの実査のプロ集団として、日本中のお客様のマーケティング課題解決をサポートしています。
株式会社マクロミル 仙台オフィス
Illust:茅原ゆきの
Words:根本聡一郎、茅原ゆきの