03/30MON

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SENDAI INC. DESIGN TALK
- Graphic vs Web
どっちが本当にたのしいデザインなの?

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“デザイナー”とひとことで言っても、世の中にあるデザイナーはそれぞれ。デザインを求められることは同じだけれど、活躍する業界が違うと仕事も全く違うものです。

今回は、そんな中でも「グラフィックデザイン」と「Webデザイン」について、仙台市で働くデザイナー、勉強中のデザイナー、どちらの職種もよく知っているファシリテーターを招いて行ったトークショー「 SENDAI INC.DESIGN TALK」の様子をレポートします。

  • 仲尾さん:仙台市ではグラフィック(DTP)デザイナーの人口が多いそうですが、Webデザインの進化が謳われる一方で、グラフィックデザインも印刷技術の向上でアップデートされているんですよね。今日はどんなお話が飛び出すのか、楽しみです。


<今回のパネラー>



<ファシリテーター>

仙台のデザイナーと他地域のデザイナー、どこが違うの?


スペシャルゲストの仲尾毅さん

  • 今富さん:私は東京オフィスで働いているので外から見た意見になるのですが、仙台は企業の数は多いけれど、デザイナーがひとりしかいなくて、全工程を一人でやらないといけないなど、「裁量が大きいけど悩む」という声をよく聞きます。

    クリエイティビティを保つためには、積極的に自分で情報を取りに行ったり、人と関わっていくことが必要だな、と感じました。

  • 小池さん:そうですね。仙台は首都圏に比べると、イベントが少ないので勉強の機会自体は少ないかもしれません。ただ、全くないことはないということではないので、アンテナを張って見つけて、参加し、勉強を続けて行っていただけたらと思います。

  • 秋山さん:仙台のイベントはエンジニア向けのものが多い、というお話もありますよね。でもデザイナーやディレクターでも、エンジニア系のイベントに参加していいと思うんです。

    やりたいことがあるけど、自分にはできないことってあるじゃないですか。そういう時に、横のつながりを作っておくと良いので、出会いを狙って勉強会に出るのもアリです

仙台でやりたい仕事を探すには?

  • 芳賀さん:大学に来る新卒就職情報には仙台の求人を見つけられなかったがなかったので、名古屋で就職しました。

  • 小池さん:仕事があるかないか、でいえば、直接の仕事よりも、首都圏の代理店経由の仕事が多いと思います。

    ただ、仙台は「人手は欲しいし、いい人がいたら採用したい。けど、求人を出すまで手が回らない」という企業さんも多いんですね。

    そういった潜在的な求人は多いので、こういった直接会えるイベントに参加して、繋がりを作っていくと、希望のお仕事にも巡り合えるかなと思います。

  • 佐藤さん:地元の企業の場合、決裁権のある方と直接仕事ができるので、その点ではやりやすいと思います。あとは、どういう仕事がしたいのかによって、地方なのか、都市部なのか、海外なのか、決まってきますよね。

    佐藤さん:地元の企業の場合、決裁権のある方と直接お話しができることが多いので、その点ではやりやすいと感じています。あとは、どのような立場で、どのような案件に携わりたいのかが、場所性に関わるのではないでしょうか。

仙台でデザイナーをやっていてよかったこと。

今回のイベント参加者の方にも、地方ならではのデザイン業界の特徴について伺ってみました。

  • 参加者:他地域のデザイナーさんから、デザインが柔らかいと言われた。地域色を出すための優しい色使い・フォントのデザインが得意になったのかな、と感じました。

  • 参加者:都市部と地方で比較すると、地方では人が少ない分、多くの仕事を任せられやすい気がします。なので、全部できたほうが強い。反対に都市部は人が多くなる分、分業ができる。そのスキルをそのまま都市部に行っても強みになるので、地方のデザイナーは強いと思います。

  • 小池さん:勉強会でお呼びしている講師の方と話すと「地方だから実力がない、スキルがない」のではなく、その違いはプロになった後も「スキルのアップデートを続けているかどうか」に出ると聞きます。なので、勉強を続けていれば、地方でも首都圏でも、お仕事を続けていけると思います。

  • 秋山さん:今は物事がどんどんアップデートして、東京で作ったデザインを仙台でコーディングすることもできるし、その逆もできる。そういう点で言えば、物理的な場所にとらわれる必要はなく、快適な環境のまま、条件の良い仕事を地方ですることだってできるんです。

グラフィック、Web、双方の印象を教えて!

“グラフィック出身でWebデザインも手掛ける派” と、” Webデザイン派”に別れ、双方の印象を伺いながらイベントが進みます。ちなみに参加者の割合は” Webデザイン派”が若干ですが多く、少数ですがコーダーの方も参加されていました。

  • 橋本さん:グラフィックに比べると、Webはコーディングで表現できること、できないことの制限があるので、デザインに関していえばある程度の妥協が必要だなと感じています。

    ただ、動きをつけられるのは面白いので、それがコーディングでできると、すごく嬉しいです。最初構築は難しいと思ってたけど、やってみるとパズルみたいで楽しいんですよ。

  • 今富さん:グラフィックは、細かい字詰めなどデザインの幅が広く、納品後の事故が怖いのでより一層慎重になりますね。Webは、動きも含めてデザイン。なので、構築されたものを触ってみてから再度調整しながらデザインを組んでいます。

    修正がしやすいけど、それはつまり無限に修正ができてしまうということ。デバイスやネットワークの進化で、できることが1年後、2年後で全然違いますよね。メリットデメリットはあるけど、総じて楽しいです。

きになる質問を会場との質疑応答セッション

イベント終盤は、会場からの質疑応答セッション時間を設け、参加者からの質問に登壇者答えていきました。

  • 参加者:グラフィックデザイナーからWebデザイナーへシフトする方法を探しているのですが、アドバイスがほしいです。

  • 佐藤さん:まずはデザインをご自分で担当されて、それを構築・実現してくれる相性の良いコーダーの方と組まれてみるのはいかがでしょうか?

  • 秋山さん:それこそ、エンジニア系のイベントに参加するなどで、横のつながりを作るといいかもしれません。

  • 橋本さん:もしくは自分でできるように、スクールに通ってみる手もありますね。

  • 参加者:いいアイディアが出ない、など、行き詰まった時にはどうしてますか?

  • 今富さん:複数の案件を並行して作業することが多いので、別の案件にチェンジして気持ちを切り替えます。あとは、その日は諦めて、お風呂に入って寝て、頭をスッキリさせます。

盛り上がったイベントもついに終盤に。「GraphicとWebどっちが楽しい?」と対決形式をとった本イベントですが、実は勝ち負けを決めたかったわけじゃないんです。

  • 秋山さん:アウトプット先が紙なのか、モニターなのかによって、色の認識方法も長さの単位も、本当にたくさんの違いがあります。そういった違いを理解した上で、「デザインの楽しさ」を知ってもらえたら、と思います。

  • 仲尾さん:最近は、Adobeでもツールがたくさん出てきています。例えば、今まで3日かかっていた仕事を、一瞬でできる新機能が搭載されるようにも。それを知っているかいないかで、時間が大幅に短縮されるかにかかってきます。

    都市部に比べて高いスキルを求められがちな地方のデザイナーこそ、そういった情報を積極的に楽しみながら摂取して、高い水準を保っていっていただけたらと思います。

イベント終了後は、登壇者と参加者を交えた懇親会が開催され、あちらこちらで会話の花が。新しい繋がりも生まれたようです。

仙台ならではの便利さ、仕事のしやすさ、人との繋がりやすさ。そういった「地方であるからこその利点」を生かすことで、色々な働き方ができるのが仙台で仕事をするメリットだと感じるイベントでした。