07/29MON

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IT業界を志す学生が集結!
プロのトークセッション
から紐解く
仙台IT業界の現状

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「DA・TE・APPS!」のイベント開催など、大きな盛り上がりを見せる昨今の仙台IT業界。IT企業を志す学生が増えるこの地で、実際に仙台のIT企業で活躍する方々の話を聞けるイベント「SENDAI IT CAREER DAY 2019」が2019年2月26日に開催されました。

中でも注目を集めたのは、次世代のIT業界を担う学生達に向け繰り広げられるトークセッション。今回は、学生の「気になる!」に答えた充実の1時間のセッションをレポートします。

DATEAPPS!」のイベント開催など、大きな盛り上がりを見せる昨今の仙台IT業界。IT企業を志す学生が増えるこの地で、実際に仙台のIT企業で活躍する方々の話を聞けるイベント「SENDAI IT CAREER DAY 2019」が2019226日に開催されました。

中でも注目を集めたのは、次世代のIT業界を担う学生達に向け繰り広げられるトークセッション。今回は、学生の「気になる!」に答えた充実の1時間のセッションをレポートします。

仙台のIT業界を牽引する6名が登壇

・南條融(なんじょう・とおる)さん/楽天株式会社 ECビジネスエンパワーメント課 シニアマネージャー(モデレーター)     
・若山靖宏(わかやま・やすひろ)さん/株式会社アクセル・モード リサーチ&デベロップメント事業部 ユニットリーダー
・石亀憲(いしがめ・あきら)さん/株式会社ショーケースギグ 取締役CTO
・小澤純一(おざわ・じゅんいち)さん/株式会社シムネット UXシステム開発部
・辺見直哉(へんみ・なおや)さん/株式会社ラナエクストラクティブ Tech team チーフ/シニアテクニカルディレクター

会社として、個人として、私たちが仙台を選ぶ理由

  • 南條さん:最近では、「環境が整ってきた」こともあり、働きやすさにも変化がありますよね。

    昔は仙台と東京で一緒に仕事をすることになっても、新幹線で片道2時間以上かかり、通信費も高かった。でも今は、ネット環境が整いリモートワークが可能になったことで、好きなところで働けるようになりました。

    2018年の末に仙台に拠点を開設したショーケースギグの石亀さん、なぜこの地を選んだのですか?

  • 石亀さん:私たちは飲食店の人手不足を解決するサービスを作っているのですが、この仕事はネット環境さえあれば、「場所は関係ない」ということが大きかったです。

    あと、たまたま代表と私が仙台出身だったので「この偶然は活かすべきじゃないか?」ということもあり、仙台への進出を決めました。

  • 南條さん:育った土地で働けるのはやっぱり嬉しいですよね。ラナエクストラクティブの辺見さんは、なぜ仙台に支社を?

  • 辺見さん:仙台にはそれまで、弊社のようなクリエイティブ系の会社がそうなかったということと、私自身が東京で働きたくなかったというのが理由です。

    私は人混みが苦手なタイプなのですが、その点でも通勤電車があまり混まない仙台は、東京に比べて通勤もしやすく暮らしやすいんです。

    あと、大学卒業の頃から「なんでみんな東京に集まっているんだろう」という思いがあって。

  • 南條さん:では逆に、東京出身のシムネットの小澤さん。東京の方が良いよ、という点はありますか?

  • 小澤さん:そうですね。東京は人が多いゆえに事業所も多いので、働き口の選択肢は仙台よりも多いと思います。

    ただ、私は子供もいるので住みやすさは大事ですね。仙台は妻の実家もあって安心ですし、街も綺麗で食べ物も美味しいところが好きです。

 

もっと働きやすく。変わるIT業界の職場環境

  • 南條さん:ワークライフバランスが重要視されている昨今、「経済の活性化と労働時間、実は比例しないのでは?」という声が大きくなったりと、昔に比べて残業に対する感覚も変わってきましたよね。

    石亀さんは経営者の立場からみて、現場に「もっと働いてほしい」など感じたことはありますか?

  • 石亀さん:経営の立場から言っても、残業っていまや褒められるものではありません。

    なので、私からも「効率的に働くにはどうすれば良いか」と提案したり、従業員から理想の働き方を聞いたり、気をつけています。

  • 南條さん:残業を減らした結果、売上が減った、ということはないのでしょうか?

  • 石亀さん:私たちの仕事はサービスを作って終わりではなく、作った後が始まりだったりもするんです。なので、1度の残業をするかしないかで売上に変動があるものではありません。

    それよりも、サービスを使ったユーザーからのフィードバックをもとに改善していくことが重要だったりもします。なので、残業で解決するようなものではないと、私は考えていますね。

 

今日ここに集まったパネラーの皆さんは、それぞれの形で仙台での暮らしを選択したIT人。経験を積むステージはいっぱいありますが、場所に縛られる必要のないいま、地元を大切に「いつかホームに貢献して仕事をしよう」という気持ちを持って生きていくことはとても大切なのだと感じました。

IT業界にはどんな仕事があるの?

  • 南條さん:自社サービスを作る中で、IT業界にはどのような仕事がありますか?

  • 小澤さん:弊社はサービスの開発すべてを自社でやっているので、Webデザイナーからライター、エンジニア、インフラエンジニアなど、約60名の社員を抱えています。

  • 南條さん:「インフラエンジニア」という言葉が出てきましたが、これも重要な仕事なんです。

    とてもわかりやすく言うと、Webサイトやゲームで訪れるユーザーが増えたとき、裏側でサーバーのコントロールをし、問題が起こらないように調整をしたりする業種のことです。

    他に、学生さんがまだ知らなそうなちょっとニッチな職種って何がありますか? 若山さん。

  • 若山さん:そうですね。システムを作った際にテストをする「テストエンジニア」という職種はどうでしょう。

    システムはお客様に使っていただくので、必ずお客様が使うのと同じように実際に試して動作を確認する必要があるんですね。その大事なテストを行うのが、テストエンジニアです。

 

  • 石亀さん:テストエンジニアは一見裏方のように見えるからか、現状、あまり人気の高い職業ではないかもしれませんね。

    でも、最近では開発の設計の段階からテストエンジニアにも入ってもらうことも増えましたし、そうすることで商品の品質は何倍にも上がると私は考えてます。

    弊社ではテストエンジニアを絶賛募集中です!

  • 南條さん:テストエンジニアリングの仕事の一つには、プログラミングする人とテストする人が一緒になって開発を進めるテストドリブンというやり方があったりもするんですよね。

    一見地味に見えても、商品の品質を上げるのに非常に大切な役割を果たす職種なんですよ。

 

ディレクターの仕事とは?

  • 南條さん:石亀さんの話の中でディレクターという職業が出てきましたが、どんなお仕事ですか?

  • 石亀さん:ショーケースギグでのディレクターの仕事内容は、作るサービスをどのようなユーザーに届けるか、どのようにサービスを広げていくかということを考えて開発側に伝えること。

    営業と開発の橋渡しをするポジションですね。

  • 南條さん:楽天では「プロデューサー」や「プロダクトマネージャー」と呼んでいたりもします。ディレクターはエンジニアから転換する方が多いんですか?

  • 石亀さん:デザイナーからディレクターになったりする方もいますね。

    特にスマートフォンのアプリは、UI(ユーザーインターフェイス)やUX(ユーザーエクスペリエンス)など、このアプリでどんな体験をしてもらうかをデザインするかが大切になるので、そういった面だとデザイナー出身のディレクターは強いです。

 

  • 辺見さん:私は「シニアテクニカルディレクター」という役職なのですが、技術面のディレクションをする役割を担っています。技術面からクライアントさんにいろんなソリューションを提案したり、現在ないものであれば作ったりもします。

    また、ラナエクストラクティブの中では「ディレクター」という職種は厳密にはなく「アカウントディレクター」という職種があります。これは一般的な会社でいう営業職なのですが、営業をかけにいくっていうイメージではなく、クライアントさんと同じ目線でプロジェクトの目的そのものを提案したり、進行や予算管理を行ってプロジェクトを実現まで導く職業なんです。

  • 南條さん:それはめずらしい職種ですね。たとえばどんな案件がありましたか?

  • 辺見さん:最近でいうと、「働き方改革をしたいのだが、どうしたら良いだろうか」というご相談があって。弊社のアカウントディレクターがヒアリングをして、アイディアを共有させていただきました。

    大事にしているのは、お客様の課題を解決するためにベストな解決策を提案することなので、必ずしも全てデジタルでもないんです。

    例えば「社内でワークショップをしましょう」と、Web施策にとらわれない一味違う提案をしたりすることもあります。

 

  • 南條さん:最近の世間の動きを見ていても思うのですが、「新しい考え方を率先して取り入れている会社さんほど、他の企業からの相談も多いですよね

気になることを直撃!学生さんの「知りたい」が詰まった質疑応答タイム

■南條さん




<東京からUターンで仙台にきて仕事されているとのことですが、仕事面で仙台の良い部分は?>

弊社では東京オフィス勤務でも仙台オフィス勤務でも、お給料が変わらないところが良いですね。
また、地元で働くことで自分のアイデンティティはキープできながらも、グローバルな仕事もできる。ワークライフバランスが取れているので、仙台で働けて良かったです。

<東京には修行をしに行ったとのことでしたが、どのような経験をされたのでしょうか?〉

東京の仕事のスピード感や温度感を体験した方がいい、とアドバイスを受けて東京に行ったのと、東京のベンチャー企業にいた頃、お客さんから「こういうシステムが欲しい」などの要望に対して、分からないことは調べながら学びながらプログラミングを勉強して仕事をしていました。

■若山さん




<週に1度のリモートワークを取り入れているとのことですが、リモートワークの良い点を教えてください。>

子供が生まれたので、妻の負担を軽くするためにも、子供をあやしながら仕事できるところですね。あと、通勤がないので時間を有効に使える点が良いです。

<学生達にこれからどんな活躍をしてほしいですか?>

「こんなものが作りたい!」や「こんなことしたい!」など願望を具体的にして活動してほしいですね。また、具体的なことがなくても、「お金持ちになりたい!」とか何か目標を持って活動してくれればと思います。

■石亀さん




<効率的に働くことについて、具体的にどんなことを心がけていますか?

「効率化」という言葉は、自分やチーム、会社にとってと、誰の視点で受け取るかによって意味が変わってくるので、それぞれの視座で切り替えて最適化できるよう柔軟性を保つようにしています。

<学生達へこれからの就活・社会人になってからのアドバイスをお願いします。>

何が自分に向いているのかは、これからの長い人生をかけて見つけていくものと思います。それを可能にするのは、常に勉強し続けることと、機会を見つけて能動的にチャレンジをすること。
他人を変えるのは難しいですが、自分を変えるのは自分次第です。自分との対話をし続け、いつも新鮮な自分でいられるような環境を整えてください。

■小澤さん




<文系の方でもIT業界で働いている方がいらっしゃるのでしょうか?>

います。私の知っている範囲では3名ほどいて、仕事内容は勉強しながらですが、プログラマーやインフラのエンジニアをしています。

<学生達に、今後こう頑張ってほしいと思うことはありますか?>

人生の中で仕事している時間は長いので、辛いと思う仕事をしながら過ごすのは、本当に辛いことです。なので、好きなことをして貴重な時間を過ごしてほしいです。

■辺見さん




<仙台の働きやすさはどうですか?>

弊社では、東京オフィスで東京の仕事、仙台オフィスで東北エリアの仕事と分けておらず、仙台にいながらも東京のチームと一緒に東京の仕事もしています。
一方で東京にいると「都」と仕事をするのはなかなか難しい印象があるのですが、仙台では民間企業と自治体との距離感が近いので、なかなかできない経験(地域の仕事)ができていることはありがたいですね。また、交通の便がすごく良いです!

<学生達にどのように活動していってほしいですか?>

もっといろいろな会社を見て、聞いて、考えた方がいいと思います。また、今はいろいろな働き方ができるので、会社に就職することを重くとらえなくて欲しいですね。
スーツで来なくても良いですし、フットーワークを軽く、前のめりで、気になる会社があったら「この後会社見学行っても良いですか?」と、そのぐらい勢いで活動するくらいがちょうど良いです。

トークセッションでは、IT業界の魅力や働き方がリアルを知ることができ、これから就職活動される学生達には良い刺激になったのではないかと思います。また、ブースごとでの企業説明会では、学生と企業の方々の距離が近く会話している姿が印象的でした。

PROFILE

南條融(なんじょう・とおる)

株式会社楽天

楽天は、日本発のインターネット・サービス企業で、Eコマースをはじめ、フィンテック、デジタルコンテンツ、通信など、多岐にわたる分野で70以上のサービスを提供しています。これら様々なサービスを、楽天会員を中心としたメンバーシップを軸に有機的に結び付け、他にはない独自の「楽天エコシステム」を形成しています。1997年に創業し、「イノベーションを通じて、人々と社会をエンパワーメントする」という企業理念のもと、現在では1万7千人以上の従業員を擁し、世界30カ国・地域において事業を展開するグループ企業となっています。

小澤純一(おざわ・じゅんいち)

株式会社シムネット

株式会社シムネットは、「ペット x IT」を軸とした、自社Webサービスの企画・開発・運営をしております。 「つくるよろこびを、つかうよろこびへ」という企業理念のもと、ユーザーファーストのWebサービス開発を続けてきました。 仙台の地から全国のユーザーへ、「変化」と「感動」を与えられるサービスとコンテンツを創造していきます。

石亀憲(いしがめ・あきら)

株式会社ショーケースギグ

私たちは2012年の創業以来、一貫して「日常消費体感をテクノロジーによって向上させること」をミッションに、O:derというプロダクトを中心に、 リアル消費の領域にデジタルサービスを構築していくことに取り組んできました。 共に仙台におけるIT・デジタル化を盛り上げていける仲間を募集しております!

若山靖宏(わかやま・やすひろ)

株式会社アクセル・モード

弊社は、2018年1月にWeb会議やビジネスチャットツールと連携可能なクラウド型グループウェア「sufure」をリリース致しました。 ビジネスにおいて必須となるグループウェアアプリケーションをクラウド型で提供することにより、「いつでも、どこでも、どんなデバイスでも」会社の情報にアクセスできるサービスを提供する事で、日本政府が推し進める「働き方改革」や「テレワーク」を支援し、日本経済に貢献するということをビジョンとしています。

辺見直哉(へんみ・なおや)

株式会社ラナエクストラクティブ

2007年に設立した、デジタル発想を強みにしたコミュニケーションデザインカンパニー。デザイン、テクノロジー、PR、学術分野など様々な視点を持ったプロが在籍し、映像や音楽、店頭ツール、パッケージ、ワークショップ設計、イベント連携など、幅広く体験を創造。ACC、文化庁メディア芸術祭、グッドデザイン賞、ONE SHOW、CODE AWARDなど幅広い分野で受賞多数。RANA UNITEDグループの一員。