07/13FRI
PEOPLE
元バンドマンという
共通点を持つ3人が
地酒のおいしい居酒屋にて、
仙台のIT業界について語り合う。
ある『共通点』を持つ仙台のIT業界の方々に集まってもらい、東北各地の銘酒で杯を重ねながら、酔っ払いならではの本音トークをうかがおうというこの企画。
今回は「元バンドマン」という共通点を持つ3名にお越しいただきました!
<参加いただいた方>(写真左から)
半澤 満(はんざわ・みつる)さん/ファイブスター株式会社 【担当楽器:ギター】
佐藤 実可子(さとう・みかこ)さん/株式会社SRIA 【担当楽器:ドラム】
半谷 充生(はんがい・みつお)さん/楽天株式会社 【担当楽器:ベース】
バンド活動と就職、そしてIT業界へ
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SENDAI INC.:バンドを始めたきっかけはなんでしたか?
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半澤さん:ぼくはBOØWYに憧れてバンド始めたかなぁ。布袋のかっこよさにシビれてギターを手にした感じです。
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半谷さん:世代ですよね。
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半澤さん:それで、高校時代に友達がBOØWYの曲で簡単に弾ける曲があると教えてくれて、試しに弾いてみたら本当に弾けた! 感動して、そのままギターにはまってしまいました。
まずはビールで乾杯し、自己紹介
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佐藤さん:半谷さんは何の楽器を担当していたんですか?
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半谷さん:ぼくもギターをやりたかったんですけど、大学の軽音楽部に入ったら「ギター多いからおまえベースやれよ」みたいな感じで、素直にベースへ(笑)
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佐藤さん:私もそんな感じでした(笑) キーボードでバンドに誘われてやり始めたら、ドラムの子が「私にはできない」って。そうしたら、私にドラムが回ってきた。
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半澤さん:ドラムはちょっと大変だよね。
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佐藤さん:「私もできないよ!」ってぼやきながら…。でも必死に練習して、叩けるようになりました。
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SENDAI INC.:バンドは社会人になってもやっていたんですか?
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半谷さん:東京の大学を卒業し、地元の福島県に戻って大手カメラ店に就職したんです。でも1年半くらい経ったら、「バンドやりたいな~」と思い始め、また東京へ逆戻り。文学部だったんですが、小さなIT企業へ就職し、働きながらバンドを再開しました。今はさすがにやっていませんが、時々無性にベースを弾きたくなりますね。
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佐藤さん:あ、わかりますそれ。私も無性にドラム叩きたくなります。
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半澤さん:ぼくは大学を卒業後就職せず、親に「2年間だけ好きにやらせてくれ」って言って、バイトをしながら音楽やらせてもらいました。
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佐藤さん:それはけっこう本気じゃないですか。
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半澤さん:世界とってやる!くらいの勢いでしたから。「この音楽がわからないやつはバカだな」なんていうことを本気で思っていましたからね。若さってコワイ(笑)
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佐藤さん:半澤さんの当時のバンド名は?
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半澤さん:…それだけはカンベンしてください(一同笑)
半谷さんの地元(福島)の銘酒・飛露喜で、会話もほぐれます
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佐藤さん:では半谷さんは、どんな音楽を?
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半谷さん:あんまり大きな声では言えないですが、メタル・ハードコア系です。バンド名は最初が「宇宙刑事バクオン」。(一同大爆笑)
いろんな変化への対応力はバンドで身についた
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SENDAI INC.:かつての音楽活動は今の仕事に生きていますか?
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佐藤さん:生きていますね。これまでの人生の中で、人前での大きな失敗といったら、バンド演奏だったと思っています。今でも、プレゼンする時に「あの時に比べたら」って思うと、全然恥ずかしくもないし平気。そういう意味ではバンドで度胸が付いた。
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半澤さん:いろんな変化への対応力というのは、バンドとIT業界って通じるところがあるよね。音楽もITもやることは幅広い。だからこそいろんな経験が生きてくる。そういう共通項は多いし、IT業界でのバンド経験者は多いような気がします。
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半谷さん:それは同感ですね。バンドとの親和性が高いのかもしれません。移り変わりが激しいところも似てるかな。あとプログラミングと楽器は似てる。反復練習しないとできるようにならないし、何よりどっちもコードを使う(笑)
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佐藤さん:練習しないと上手にならないですよね、両方とも。シンプルにそう思います。
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半谷さん:IT業界は技術の進化が早いから、覚えるべきことは増えていく。最新技術を習得しながら、日々の仕事をこなしていかなきゃいけないんです。だから、音楽と同様にIT業界も自主的にトレーニングできる人が向いてるんでしょうね。
かつてのバンド活動とIT企業での仕事の意外な共通点に話が及んだ前半。
ここから、東北の銘酒を味わいほぼ酔っ払いと化した3人の話題は、仙台のIT業界全体へ移っていきます。年齢や性別の垣根が低くフレンドリー、さらには飲み会が多いという楽しい実態も明らかになります。
IT業界はフラットで風通しがいい
仙台名物「せり鍋」でお腹も満たされます
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SENDAI INC.:理系ではない人にとって、ITは遠い世界のイメージがあります。
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佐藤さん:一般的にはそういう印象があるかもしれません。でも、私はそんなことないなと思っています。
例えば、私は大学卒業したあと、様々な職種を経験して今の会社へ。ほぼ初心者でこの業界に入りましたけど、なんとかなっていますし、むしろいろんな経験が生きていると思っています。 -
半澤さん:変化や発見の多い世界でもあるし、他の業種よりも「こうじゃなくちゃいけない」というのは少ない。学校が文系だったからできない、ということはまったくないですね。
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半谷さん:ぼくも文学部出身ですけど、なんとかなっていますから(笑)
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半澤さん:興味があるのであれば、まずIT業界に飛び込んでみたらいい。社風もさまざまで面白いですし、文系だから入社できないという話は、あまり聞いたことがない。
せり鍋に一番合う日本酒、とおすすめしてもらったのは「萩野酒造の日輪田」
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SENDAI INC.:IT業界は飲み会が多いって本当ですか?
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佐藤さん:「仕事仲間ともっと話をしたい」というタイプの人が多いからかもしれません。
私の会社は仕事を始める場合に「キックオフ」と称して飲んで、仕事が終わると「打ち上げ」と称してまた飲みに行きます(笑) 一緒に飲んで関係を深めると、お互いの理解も深まっているような気がして私は好きです。 -
半谷さん:半澤さんは、仙台IT飲み会を主催していますよね。
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半澤さん:そうですね。東日本大震災のあと、仙台のIT業界は仕事が激減しました。そんな時に、当時大阪・東京で開催していた「IT飲み会」の存在を知りました。これを開催することで仙台のIT業界を盛り上げられないかと思い、大阪の方に相談したんですよ。そうしたら快諾してくれて、仙台IT飲み会がスタートしました。人気のイベントとなり、現在まで40回開催しています
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半谷さん:そんなに続いているんですか!すごいですね。
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半澤さん:仕事に結びつけることを奨励している会でもあるので、横のつながりもできます。毎回、多くの方が参加してくれています。なにより、みんな集まって飲むことが好きなんですよ(笑)
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佐藤さん:私も何回か参加しているんですが、実はIT業界っておもしろくて、年齢とか性別とかあんまり関係ないところがあります。
というのも、相手の年齢が上でもIT業界でのキャリアはこちらが長いみたいなパターンも多く、年齢や性別での分け隔てがあんまりないんです。フラットで風通しのいい業界だと思います。
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SENDAI INC.:音楽とITは共通項が多いんですね!
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半谷さん:いいバンドは誰が指示するわけでもないのに、ちゃんと音楽を奏でる。土台の認識が一緒で、方向性・目的もそれぞれが理解している。そういう意味では、仕事でプロジェクトチームを作るときも「いかにバンドのようなチームにするか」を考えますね。
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半澤さん:それはいえますね。年齢や性別関係なくいいチームを作ろうとする意識、IT業界にはもともと備わっているのかも。要は、IT業界ってロックなんだよね。
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半谷さん:そうそう、IT業界はロックバンドであれ!
「IT業界はロック」という名言も飛び出した今回のインタビュー。
多様なバックグラウンドの人たちが集う仙台のIT業界には、それを受け入れるオープンな土壌があり、垣根のない環境がすでに確立されているのかもしれません。
話題にも挙がった「仙台IT飲み会」をはじめ、仙台の各所で催されているイベントや交流会などに参加してみたくなりました!
PROFILE
株式会社SRIAは、様々な分野のIT技術者が揃った開発会社です。Webサイト、Webシステム、スマートフォンアプリ制作の他、クラウドを活用したインフラ構築など、お客様の事業をトータルでサポートします。やりたいこと困ってることお気軽にご相談ください!
ファイブスター株式会社は、WEBマーケティングでお客様の業績向上をサポートします。「ホームページを活用できていない」「運用の方法が分からない」などの悩みを徹底的にヒアリングさせて頂き、お客様とともに発展を目指します!
仙台拠点では80名程度働いており、そのうち約40名が開発者です。楽天市場を、Hadoop・Python・Scala・Kafka・Tableau等の技術を使い、裏から支えています。
取材場所:旬房 街道 青葉
Photo:小林啓樹
Words:板元義和