03/28WED
PEOPLE
東京の地から、
宮城・仙台の情報を
発信し続ける
"おい宮さん"こと
おいでよ宮城さん。
フォロワー3万人越えの秘訣とは!
「〇〇においでよ」(〇〇は地域名)というアカウント名で、Twitter上に存在する非公式の地域応援アカウントの存在をご存知でしょうか?
その「おいでよ」アカウントの中でも特に大きな影響力があり、フォロワーは3万2千人、投稿に5万件近くのいいね!やリツイートが集まることもある「おいでよ宮城」さん(通称、「おい宮」さん)。現在は東京在住ながら、仙台・宮城の話題をTwitter上に広げている「おい宮」さんの中の人に、SNSを使った情報発信のコツを伺いました!
「宮城に来ない自分を宮城に誘う」
「おいでよ宮城」のTwitterアカウントを始めたときは東京にいました。高校まで仙台で、そこから十数年は東京で。
はじめ、このTwitterアカウントはなかなか実家に帰らない自分に対して「宮城に来ない自分を宮城に誘う」「自分の中に湧き出てくる宮城ジョークを言う」ためにつくりました。(笑)
おいでよ宮城の中の人
Twitterで「おいでよ○○」と発信している方がいたので、自分でもやれるかもと思い2013年にスタートしました。はじめは自分向けの冗談だったのですが更新していくうちに、だんだんTwitterを見てくれている方も宮城に興味を持ってくれているのかなと感じて。
それからは、「どうやったら自分の故郷である宮城にもっと興味を持ってもらえるか」と考えています。
自分が離れている間、街も成長している
2015年から2年間、観光関係の仕事で宮城に戻ったのですが、18歳まで過ごした頃の記憶と全然印象が違っていたんです。自分が成長するのと同時に街も成長しているのだな、と気付かされました。
それ以来、宮城は帰るのが楽しみな場所です。また次に戻る時には、自分も街もどうなっているのかな?って。
情報収集は対面でもTwitterでも“双方向”がポイント
その観光の仕事をしている時に様々な場所へ行って、たくさんの方とお話をする機会がありました。こちらから自分の事を話すと、相手も話をしてくれるんですよね。そういう関係性の中で、現地の声というか、その場に行った人しかわからないお話も伺うことができて、より宮城のことに詳しくなりました。
おすすめの場所は、蔵王キツネ村みやぎ蔵王キツネ村においでよ pic.twitter.com/7JFyNwqvZt
— おいでよ宮城 (@oimyg) 2017年4月15日
もともとキツネが集まる場所を、さらに居心地をよくしてテーマパークにしたんだ、と以前に伺った時に教えてもらった場所。
宮城を離れている今、地元の情報は主にTwitterで集めています。「宮城においでよ」というフレーズを使ってつぶやく形式はユーザーも簡単にできるのでやってみる人も多くて。Twitterを見ると宮城の情報をリアルタイムに知ることができていると思います。
「#宮城においでよ」で検索すると、色々な情報が発信されている
東北の人はシャイだとよく言われますが、「おいでよ宮城」のアカウントが地域の情報発信のきっかけとプラットフォームになっていました!
SNSというITのツールを使えば仙台にいなくても仙台の街や人と関わっていけるのですね。そしてそのコミュニケーションのコツは、対面でもTwitterでも「まずは自分から話してみる」ということなのかもしれません。
botを使った返信で、やりとりまで楽しんでもらう
botを使った返信の種類は、たぶん1,500くらい。
前は「これはいいな」というフレーズはネタ帳に残していたのですが、最近は思いついたタイミングで登録するようにしています。実際に使って、リアルな反応を見た方が効率がいいので。
あるフレーズをおい宮さんにつぶやくと「ITが進んでいる宮城においでよ」と返信するように、取材中にbotに登録してくれました!
おい宮さんが使っているTwitter bot
twittbot(http://twittbot.net/)というサービス。無料のツールで、使い方も簡単ですよ。
他の方の言葉も含めて完成するんですよね
いろいろあるSNSの中でなぜTwitterを選んだかというと、これは「情報をどう発信していくか?」というスタイルにも関わってきますが、例えばブログって1から10までぜんぶ、自分の言いたいことを書きますよね。でもTwitterは文字数制限があるから、全部は書けない。なので、あえて全体が10だとしたら2くらいの状態でつぶやく。そうすると、それを見た人が残りの3から10まで補足してくれるんです。
つまり見てくれた人の言葉も含めて完成するんですよね。
例えば、このケヤッキー、2001年に開催されたみやぎ国体のマスコットキャラクターなので、国体の会場として使われた施設には今もおいてあります。
僕が知っている在り処は5体だったのですが、Twitterでつぶやいたら「ここにもケヤッキーがいたよ!」と、みんなが教えてくれるようになって。その日1日で県内13箇所にいることが判明しました。これって、「情報をみんなで完成させていく」っていうことだと思うんです。
*現在おいでよ宮城が把握しているケヤッキー像の所在
— おいでよ宮城 (@oimyg) 2016年7月29日
仙台市【障害者福祉センター】
利府町【ひとめぼれスタジアム】
柴田町【仙台大学】
大崎市【某所】
登米市【某所】
その他情報求むよ!#ケヤッキーイズヒア
全部を自分でやりきらなくてもいい
Webサイトやブログを始めても、なかなか続かないという話はよく聞きます。その点、Twitterはコメントを書くよりも気軽に反応できる点で、受け手も気軽なのかもしれませんね。Twitterはbotもあるし、全部を自分でやりきらなくてもいいので。
自分が伝えたい情報だけでなく、それがどう広がるかを常に考えているところがSNS時代のセンス。そしてこの感覚も、Twitterでの発信の積み重ねから生まれていくもの。初めから完璧を目指すのではなく、まずはネット上に投げかけてみる一歩を踏み出すといろいろな反応が返ってきそうですね!
「宮城にいないなら、まずは宮城においでよ!」
PROFILE
@oimyg/宮城県をしきりにアピールし続けるツイッターアカウント。通称「おい宮」「おい宮さん」。ユーモアのあるご当地ツイートを発信し続け、県内県外を問わず多くのtwitterユーザーに親しまれていている。