地域活性化の意味とは!
仙台市IT産業の地域おこし事例・事業を紹介
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SENDAI INCでは、仙台市におけるIT企業・ITで働く人々の
地域活性化・地域おこしにまつわる取り組みや考え方を幅広いテーマでご紹介しています。
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地域活性化や地域おこしは、様々な自治体で取り組まれていることもあり、私たちの日常の中でもかなり身近なものであると言えるでしょう。
しかし、言葉としては身近である一方で、実際の事例や事業内容、そしてそもそも地域活性化や地域おこしとは何を意味するのか?について意識して考えたことのある方は少ないのではないでしょうか。
そこでこのページでは、仙台のIT産業やITで働く人々を取り上げる「SENDAI INC.」より、地域活性化の意味とIT/ICT活用による具体的な事例を解説していきます。
地域活性化の意味・定義とは
「地域活性化」とは、日本国内の地域における様々な課題について、様々な分野や技術を駆使することにより解決を目指す活動のことを意味しています。
同様の意味を持つ言葉には「地方創生」もあります。
国土交通省の「国土交通白書 2020」では、地方創生と地域活性化は同一の用語として使用されていますが、特に地方創生と表現する場合には「各地域がその地域の特徴を生かした自律的・持続可能な社会を創る」といった意味で使われています。
地域活性化については、たとえば内閣官房・内閣府総合サイト 地方創生における「地域活性化プラットフォーム」や、総務省の「ICT地域活性化大賞」など、官公庁・自治体による独自の取り組みも盛んに行われています。
なぜ、国や自治体を挙げた地域活性化が取り組まれているのでしょうか?
それは下記のような大きな課題があるからなのです。
地域活性化の課題例
地域活性化によって解決が望まれている、代表的な課題は下記の通りです。
● 人口減少/働き手(労働人口)の減少
● 少子高齢化
● 医師不足
● 災害対策
● 地域経済の衰退
ほとんどの地域では、上記の課題が複雑に絡み合っていたり、1つの課題がもう1つの課題の原因になってしまっていたりと、一筋縄ではいかない大きな壁として立ちはだかっています。
また、一般的には上記のような課題に整理することができるものの、そもそも地域によって原因や課題の性質が少しずつ異なっている点も、課題の解決を困難にしている要因となっています。
そのため、課題に一般的な、共通する解決策を見つけていくだけではなく、それぞれの地域に合わせた取り組みや、地域ごとの特性に合わせた活動がとても重要と言えるでしょう。
続けて、「地域おこし」の意味についても確認しましょう。
地域おこしの意味・定義とは
「地域おこし」とは、地元(地域)の経済・産業・文化の活性化・発展を図る一連の活動のことを表す言葉です。そのため、地域活性化とほとんど同じ言葉として使われます。
地域おこしと聞くと真っ先に思い浮かぶのは「地域おこし協力隊」ではないでしょうか。あなたの地域にもいらっしゃるかもしれません。
地域おこし協力隊の活動
地域おこし協力隊とは、その地域の地域活性化における課題の解決のために、都市部から受け入れられた地域協力活動を行う制度を指します。
地域おこし協力隊は2009年度から総務省が実施している制度であり、取り組みを行う「任期」が定められ、1年から3年程度の期間内となっていますが、その後定住する形で地域活性化に継続して取り組む方々もいます。
地域おこし協力隊では、下記のような活動を通して地域の「経済・産業・文化」の発展を目指します。
● 地域ブランドや地場産品の開発・販売・PR活動
● 農林水産業への従事
● ボランティア活動などの住民支援
そのほかにも、地域特有の課題に対する取り組みや、地域の文化を最大限活用するための取り組みなど、幅広い分野で活躍している点が特徴です。
地域活性化のメリット
地域活性化にメインで取り組むのは「産官学」、つまり「産業界(民間企業)」「学校(教育・研究機関)」「官公庁(国・自治体)」です。
地域おこし協力隊は総務省による制度ですが、各種教育機関や地域の企業と連携しながらでなければ、地域活性化を推進することは難しいでしょう。
特に、実際に持続可能なビジネスとして地域活性化を進めていくためには、「産業(企業)」の存在を欠かすことができません。
「産業(企業)」は”利潤(利益)の最大化”を目的として事業・ビジネスを展開するものですが、地域社会を活性化させることでどのようなメリットがあるのでしょうか?
1地方創生に関する助成金があること
地域活性化事業に取り組む自治体と提携する企業に対して、国や地方自治体が「助成金」を出し、地域活性化事業への支援を行う枠組みとその実施が、各地域で盛んに行われています。
また、地域内で新たに起業する場合の助成金も各自治体にあることが多く、たとえば「起業補助金」などの形で創業支援が行われることもあります。
このように、新たな事業の創出や、新たなビジネスを創りたい企業への支援制度が利用できることが、地域活性化に取り組む大きなメリットとなります。2起業・創業にかかるコストが安いこと
メリット1に挙げたような「起業・創業」に関する補助金以外にも、地域活性化事業に取り組むことを前提に起業する方が多くいます。
その理由の1つは、創業にかかるコストが首都圏などと比べて低コストである点にあるでしょう。
たとえば、事務所の賃料といった固定費が低く済むほか、中小規模の企業に対しての経費補助や税金額が免除される制度を利用することによって、非常に低いコストで地域活性化事業に取り組むことができます。3競合が少ない/利益を挙げやすい
すべての地域に当てはまるわけではありませんが、首都圏と比べて、同じ業種/職種、ビジネスモデルなどで競合が少ない、つまりライバルが少ない点も、地域活性化事業に取り組む企業のメリットになります。
また、特にIT/ICT活用においては、首都圏と比べまだまだ伸びしろが多い地域も多く、ITやWebサービスを活用することによって利益を上げやすい事業をつくることも比較的難しくありません。4地域コミュニティの恩恵を受けやすい
地域コミュニティとは、つまり地域住民の方々の”横のつながり”のことを指します。
首都圏と比べて、地域活性化に取り組む地域では人口が少ないことを背景に、住民同士の口コミなどによって企業の認知度を高めやすい傾向があります。
企業の取り組みが地域コミュニティにとって魅力的なものであったり、貢献できているものであったりすることが地域内に浸透することによって、直接的な売上、間接的にはブランディングにつなげることができるのも、大きなメリットになります。
仙台市や仙台IT産業による地域活性化・地域おこしの取り組み事例
1住民参加型ニュースサイト「TOHOKU360」
仙台を拠点に東北各地のニュースを発信し続ける地域メディア「TOHOKU360」
”東北のいまをみんなで伝える”をテーマに、東北6県のニュースを発掘し、全国&世界へと発信することを目的に運営されているメディアです。
地域活性化や地域おこしは、その地域特有の経済・産業・文化を磨き上げることに加えて、それらの成果をきちんと情報発信することが求められます。
その中で、「TOHOKU360」のテーマ、そして取り組む具体的な「地域の情報発信の仕方」は先進的な事例になるのではないでしょうか。
参考:地域密着Webメディアを立ち上げてみた
参考:TOHOKU360 東北の今をみんなで伝える住民参加型ニュースサイト2規制改革メニューを活用「仙台特区」
日本が新しい時代に対応するために、特定の地域において規制緩和や新しいルールを設定することで様々なアイデアを検証する内閣府「国家戦略特区」に宮城県仙台市が指定されました。(平成27年に区域指定)
仙台市では、津波避難広報用セルラードローン実証実験などの取り組みがなされており、それら実証実験が可能なのは、仙台市が「仙台特区」として規制改革メニューを活用できるため。
地域活性化は、仙台市や東北においては「復興」というテーマで長らく取り組まれており、その先進事例を仙台特区のケースから学ぶことができます。
参考:私たちも仙台市を変えられる!?「仙台特区」ってなんだ?
参考:これからの「当たり前」をつくる。津波避難広報用セルラードローン実証実験に成功!3仙台ITコミュニティ「はじめてのIT勉強会」
地域活性化において解決が望まれている大きな課題の1つには、地域における「人口減少」「少子高齢化」「働き手の不足」が挙げられます。
若者を中心とした地域コミュニティを創出することによって、地域における産業・経済・文化は大きなものになるはず。
仙台市には、社会人から学生まで、深く濃い「ITコミュニティ」がたくさんあり、IT・Web分野を中心とした活動が活発です。
地域活性化とIT活用/ICT活用は切っても切れない関係にあるもの。ITコミュニティの広がりから、地域創生や地域おこしのきっかけをつかむことができるでしょう。
参考:思い立ったらコミュニティに入るのが正解。深くて濃い繋がりがある、仙台市ITコミュニティ